第114回文學界新人賞発表
- 【受賞作】
こどもの指につつかれる 小祝百々子
失われた左腕が語る、六十五歳の彼。幻想的かつ豊かな身体感覚を備えた受賞作
- 【選評】角田光代・花村萬月・松浦寿輝・松浦理英子・吉田修一
創作
- 夜蜘蛛 芥川賞受賞第一作 田中慎弥
老いた父と苦悩する息子、心身深く刻まれた戦争の傷を描ききる渾身の一六〇枚
- 悪い双子 前田司郎
- 司馬遷の墓 楠見朋彦
- ギッちょん 山下澄人
- 評論
松本清張の私小説と魯迅「故郷」 藤井省三
──「父系の指」から「張込み」への展開をめぐって
連載小説
- 離陸 第五回 絲山秋子
- 二十世紀博覧会 第十四回 辻仁成
- モンフォーコンの鼠 第三十九回 鹿島茂
エセー
- AKB48と文学 中森明夫
- 三月から四月の覚え書き 津村記久子
- 蒲焼きが消える 青山潤
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特集 サロン・ド・リーブル 2012/日本年
【座談会】
ポスト3月11日の日本文学
──Ecrire après la catastrophe
江國香織 平野啓一郎 堀江敏幸 綿矢りさ
震災は日本文学に影響をもたらすのか。四人の作家が語った真摯な文学観
- サロン・ド・リーブル、パリ書籍展での数日 辻仁成
連載評論
シチュエーションズ 新連載第二回 佐々木敦
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女たちのサバイバル作戦──ネオリベ時代を生き抜くために 上野千鶴子
第三回 労働のビッグバン
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文学へのロングパス 陣野俊史
第四回 日本語ラップと対戦型小説
文學界図書室
池澤夏樹『氷山の南』(新井敏記)/樹のぶ子『マルセル』(池上冬樹)/保坂和志『カフカ式練習帳』(安藤礼二)/藤野可織『パトロネ』(海猫沢めろん)/岸本佐知子編訳『居心地の悪い部屋』(柳下毅一郎)/村田沙耶香『タダイマトビラ』(伊藤氏貴)
- 著者インタビュー 井上荒野 『結婚』
コラム
- も詩も詩 穂村弘
- 犬心 伊藤比呂美
- カーヴの隅の本棚 鴻巣友季子
- ニッポンの名文 山口文憲
- 鳥の眼・虫の眼 相馬悠々
- 新人小説月評 池田雄一 郷原佳以
- Author’s Eyes
春のひびき 湯浅学
男子からの本のプレゼント 峰なゆか
- 日本全国文学ガイド(5月7日〜6月6日)
- 文學界新人賞応募規定
- 執筆者紹介
- Animated Image 山村浩二
- 詩〈マルクとベラの夢と花あるいはアポカリプスの午後〉 カニエ ・ ナハ
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