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第113回文學界新人賞発表
- 【受賞作】
髪魚 鈴木善徳
川原で拾った老いた人魚は過去のビジョンを見せる……
寓話にこめられた文明批評
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きんのじ 馳平啓樹
斜陽のエンジン工場で、芝生を手入れする男たち。
生の実感を誠実に描きとる快作
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【選評】角田光代・花村萬月・松浦寿輝・松浦理英子・吉田修一
創作
- 海のサイレン 村田喜代子
- 八月は緑の国 木村紅美
- 裏地を盗まれて 荻世いをら
- 耳の上の蝶々 シリン・ネザマフィ
- 水の音しかしない 山下澄人
エセー
- 文学は地誌を越えられるか 中西進
- 庭 井上荒野
- 芸術家も大変! 木村泰司
レビュー
- ある“いちまき”の興亡 中野翠
── 小林信彦“自伝的三部作”をめぐって
連載小説
- 二十世紀博覧会 第八回 辻仁成
- モンフォーコンの鼠 第三十三回 鹿島茂
- 路(ルー) 第三十回 吉田修一
- カフカ式練習帳 最終回 保坂和志
- 傾国子女 第十九回 島田雅彦
文學界図書室
川上未映子『すべて真夜中の恋人たち』(沼野充義)/椎名誠『そらをみてますないてます』(川本三郎)/津村記久子『まともな家の子供はいない』(西加奈子)/絲山秋子『不愉快な本の続編』(豊ア由美)/円城塔『これはペンです』(千葉一幹)/イアン・マキューアン『ソーラー』(阿部公彦)
- 著者インタビュー 江國香織『金米糖の降るところ』
コラム
- カーヴの隅の本棚 鴻巣友季子
- ニッポンの名文 山口文憲
- 鳥の眼・虫の眼 相馬悠々
- 新人小説月評 陣野俊史 大澤聡
- Author’s Eyes
独裁国家へようこそ! 原田ひ香
- 日本全国文学ガイド(11月7日〜12月6日)
- 文學界新人賞応募規定
- 執筆者紹介
- Voice of Animals 三沢厚彦
- 詩〈渋谷経由〉 平田俊子